内装リフォーム

【施工事例】防音フローリングリフォームの新常識!?ウスイータ重ね張り工事

今回は防音フローリングのリフォーム工事をご紹介します!

「防音フローリングってリフォームが難しいし、コストもかかるんじゃない?」と思った方も多いはず。確かに業界内でも頭を悩ませるテーマです。

そんな中、救世主となる…かもしれない?新製品が登場しました。その名も「リフォームフローリング USUI-TA(ウスイータ)防音直貼床材向け」。防音フローリングに重ね張りできるこの製品、今回はその施工例と注意点を詳しく解説します!

ビルドくん
ビルドくん

防音フローリングにも重ね張りできるなんて…これは期待できそう!

防音フローリングとは?リフォームのタイミング

まず、防音フローリングの基本を押さえましょう。

集合住宅では、衝撃音を和らげるクッション材付きのフローリングが一般的です。以下のような構造になっています。

防音フローリングの構造
出典:オトユカフロア45Ⅱ(147幅タイプ) - フローリング・床材 - 製品シリーズ - DAIKEN-大建工業

上記画像の「両面フラットウレタン系樹脂発泡体」というのがクッション材にあたります。防音性能は高いですが、年月が経つと劣化が進行します。見た目の傷や色あせ、床鳴り、音の響きが気になり始めたらリフォームの合図です。特に賃貸物件では劣化が進むと価値が下がってしまうので、先延ばしにしづらく悩ましいですよね。

  • 見た目の劣化: 傷・色あせ・光沢の消失
  • 足ざわりの変化: 沈み込み・軋み音
  • 防音性能の低下: 音が響くようになる
ビルドくん
ビルドくん

部屋のイメージが決まるところだし、キレイにしたいけど…

防音フローリングのリフォームが難しい理由

性能が優れている防音フローリングですが、リフォームは簡単ではありません。主な理由はこちら。

1. 剥がす手間がかかる

防音フローリングは下地に強力に接着されており、剥がすとクッション材が残る場合も。その除去には手間がかかり、工期とコストが増えます。廃材の処理コストがかかることも。

2.下地ダメージのリスク

無理に剥がすとコンクリートや合板に傷がつき、補修工事が必要になる可能性があります。

3. 重ね張りが難しい

クッション材の弾力が影響し、重ね張りすると接着剤が剥がれやすく、床材が浮いてしまうリスクがあります。

4. 材料選びが限られる

重ね張りの場合、防音フローリングの上に貼れる材料は限られています(一時的に貼れても後で不備が出やすい)。今回使用するウスイータのように「防音フローリングに直接貼れる」床材が必要です。

ウスイータならリフォームできる!

そこで登場するのが「ウスイータ(防音直貼床材向け)」。防音床に特化したこの製品は、リフォームの難しさを一気に解消します。

特徴とメリット

厚み1.5mmの超薄板

最大の特徴は、わずか1.5mmという薄さです。重ね張りしても床の高さがほとんど変わらず、建具との干渉も防げます。

また、専用の弾性接着剤を使用することでクッション材の動きに追従し、剥がれを防止してくれます。専用接着剤は柔軟性・衝撃吸収性が他のシリコン系接着剤よりも高い設計ということです。

ビルドくん
ビルドくん

必ず専用の接着剤を使おう!

ウスイータカラーバリエーション
出典:Panasonicウスイータ特設ページ

見た目の美しさにもこだわり、さまざまな木目デザインから選べる点も魅力。

施工性と美観性を両取りした、防音フローリング界のゲームチェンジャーになるかもしれない製品です。

コストは高め

デメリットは費用面。目安ですが、工事費が高い順に

フローリング張替え > ウスイータ重ね張り > 汎用フローリング重ね張り(防音床には非推奨)

ウスイータ本体や専用接着剤が高額なため、どうしても材料費がかかります。※施工費用や廃材処分費は少なめです。

結果的にフローリングの張替えより少し安い程度になりがちで、「もう少し頑張って張替えようかな」と考える方もいらっしゃるかと思います。

ビルドくん
ビルドくん

大幅なコスト削減とはいかないんだね

新しい床材だけに経過が未知数

2023年に登場したばかりの新しい床材ということもあり、施工後の経年変化についての十分なデータが揃っていない点は考慮しておきましょう。

どんな建材にも言えたことですが、新製品は思わぬトラブルが発生する可能性が0ではありません。リフォーム時には施工業者との十分な打ち合わせをおこなって建材選定をしましょう。

施主様との協議の上、ウスイータを採用!

今回はウスイータについて、施主様にデメリットもお伝えした上で採用することとなりました。まずはマンションの一部屋を施工し、様子を見ていくかたちです。

ビルドくん
ビルドくん

リフォームは納得が大事。しっかり話し合えば安心だ!

ウスイータ重ね張り工事の流れ

それでは重ね張り工事を進めていきましょう。↑が施工前の状態です。

下地調整、仮並べ

1枚ずつ並べる

床面を清掃し、ウスイータを1尺ずらしながら仮並べし収まりを確認します。直線を出すため墨付けをしておきます。

専用接着剤の塗布

ウスイータ防音床用接着剤

ウスイータ専用接着剤に専用ノズルを取付け、ムラが出ないようウスイータ裏側に塗布。

フローリングの貼り付け

墨に合わせて仮並べの通り、一枚ずつ丁寧に接着していきます。しっかり圧着し固定。

見切り材の設置

見切り材設置

既存床との取り合い部に見切り材を取付け、違和感なく仕上げます。

仕上がり確認と清掃

施工後

床材が剥がれたり浮いたりしていないか確認します。隙間がないかチェックし、必要なら補修します。
最後にしっかり清掃して完成!

ビルドくん
ビルドくん

ディテールのきれいなフローリングだね!長持ちしてくれると嬉しいな

よくある質問

重ね張り工事にするメリットは?

A

コストが抑えられ、施工が簡単な点がメリットと言えます。既存の床材を剥がさないので工期が短縮され、廃材処分費もかかりません。短期間で静かにできる工事です。

専用接着剤を使わないとどうなる?

A

専用接着剤を使わないとフローリング材が剥がれたり浮いたりするリスクがあります。クッション材の動きに追従できず、床鳴りや耐久性の低下にもつながります。長く使えるよう必ず専用接着剤を使用しましょう。

ウスイータはペットがいても使える?

A

ウスイータは耐久性が高くペットのいるご家庭でも安心して使用できます。表面を滑りにくくしている仕様もありますよ。

お見積例

項目金額
防音フロア用1.5mmリフォームフローリング XKERSJTY (4ケース)158,400円
専用見切材14,400円
上記施工費48,000円
小計220,800円
消費税 (10%)22,080円
合計242,880円

プロに任せて安心の仕上がり

「ウスイータ 防音直貼床材向け」の登場で、防音フローリングの重ね張りリフォームが現実的な選択肢になりました。

ただし、新しい材料であることや専用接着剤が必須である点を考慮し、施工は信頼できるプロに任せるのがおすすめです。アフターサポートも視野に入れ、長期的なメンテナンス計画を立てましょう。※防音床用でないウスイータは専用両面テープでの施工なので、既存が防音床でなければDIYもできそう。

宮城県内で防音フローリング工事をお考えなら、ぜひ当社にご相談ください!最新の情報を取り入れつつ、高品質な工事でご要望を叶えられるよう取り組んでまいります。


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  • この記事を書いた人

山田 裕貴

株式会社ビルドクラスタ代表取締役 仙台市を拠点に10年以上にわたりリフォーム業界に従事し、一般住宅や共用住宅など、大小さまざまな工事を1000件以上手がけてきた経験を持つ。豊富な経験と確かな技術で、地域に根ざしたリフォームサービスを提供している。 【保有資格】 1級建築施工管理技士 第二種電気工士

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